※ 本事業は、四日市市が産業競争力強化法に基づき国からの認定を受けた創業支援事業計画の一部として、実施します。

起業家と起業を目指す人のための、ゆるくあたたかい勉強&交流会

BizCafeよっかいちは、「これから起業したい!」という方や、すでに起業されている方が月に一度ゲストスピーカーを招いて集う勉強&交流会です。

BizCafeレポート 〜これまでのBizCafeよっかいち〜

2015年4月18日BizCafeよっかいち

2015年04月20日

■テーマ
「懲りない面々たちが操るビジネスプラン~企業投資現場の舞台裏」
■講師
四日市大学経済学部特任教授
東村 篤(ひがしむら・あつし)氏
■講師プロフィール
三重県伊勢市出身。実家は元写真館、東京理科大学大学院修了・MIP。
1972年 岡三証券入社、20年間を一般証券営業に従事。その後本社企業部門に転任。
ベンチャーキャピタルに籍を置きながら中小企業、ベンチャー企業への投資業務、
IPO支援育成業務に従事。
1998年 日本初の証券ひとり店舗桔梗が丘開設で所長就任。
その後様々な職務を歴任し、抵当証券・融資・投資事業組合運営・投資情報審査業務に従事。
2011年 退職、四日市大学経済学部専任教員に任用、現在に至る。
社振環ISEおいない3代表、(一社)国際CCO交流研究所理事、伊勢市介護相談員、
三重県立美術館友の会理事、厚生労働省施策認知症キャラバン・メイト講師等を務める。
貸金業務取扱主任者等、国家民間公的資格を他数保有。著書、論文、エッセイも多数。
中小企業、ベンチャー企業経営、知財、証券、消費者、後見、防災、環境の分野で
精力的に起業(企業)・地域支援、講演、執筆、調査、番組出演活動中。
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4/18(土)のビズカフェは、
四日市大学経済学部特任教授
東村 篤(ひがしむら・あつし)氏様をお迎えし、
「懲りない面々たちが操るビジネスプラン~企業投資現場の舞台裏」と
題してお話を伺いました。
39年に及ぶ豊富な起業・経営支援の経験・体験をもとにお話頂けるということで、配布
資料も20頁以上と盛りだくさん。
前置き、としてお話頂いたのは日本経済の動向(歴史)の確認から。
日本のバブル後は世界恐慌(1930年前後)とよく似た状況で、
たとえ近いうちに暴落があるとしても動揺せず、日本という国を信じるべき、とのお話。
また、
お金よりも善悪、良心、真心、公平な分配を重視する時代であり、より付加価値の高い
もの、コモディテイ化しないものに目を向けた方がいい、というお話。

スタッフには初めての経済用語もあり難しかったですが、ついて行きます。

いよいよ裏側のお話。
証券会社は相撲の勝敗で言えば1勝14敗でも、投資ならその1勝で大きく儲かる。
審査の眼はビジネスプラン、事業計画書、目利き力で、
様々な視点からビジネスプランの妥当性の判断根拠を得ること。
机上の空論ではなく、実際に“現場”で“現物”を観察し、“現実”認識を重視する
・「3現主義」の考え方で特にたたき込まれたのは、
・「場面(ばづら)を読め」
・「場数(経験)を踏め」
・「風を読め」
・「眼を見よ(相手の話に相違が無いかの判断)」
・「下を見よ(鳥の目(マクロ)だけでなく虫(ミクロ)の眼で見よ)」
・「足下を見よ」ということ。

具体的には、
・トップの創業時の思い入れや、「なりたい姿」がきちんとあって、それを実際の行動で示せるか。
・ビジネスプランと実績との差違が生じていないか。
・ビジネスモデルがいつの間にか大きく変更していないか。
・閉店まで居て売上げを予測し、それが正当に計画に盛り込まれているかどうか。
・「旬」=そのビジネスが時代や環境にうまく適合しているかどうかなど
・(企業・経営者が)冷静に着実に歩んでいるかどうか。
・営業活動によるキャッシュフローが黒字化に向かっているか
・トップと従業員のベクトルがイッチしているかどうか。
・管理/営業/トップが二人三脚で進めるかどうか。(足りない場合は借能も重要)
・目標に向かって自己実現できる信念があるか。(なぁなぁの放漫経営になってしまわないか)等々・・
他にも多くの具体的な指標や視点を伺いましたが、ここではちょっと・・書けません。

しかし、日本では日本の企業を正当に評価できてないことも多いそうです。
外国から日本の企業を見て「素晴らしい」となる、残念な例も伺いました。
あまりに誰にでもわかりやすく通りやすい指標ばかり重要視しているからでしょうか。
残念なことです。

ビズ・カフェよっかいちにお越しのお客様で即IPOを、という方は少ないかもしれません
が、IPOはしないとしても、「人に評価される」ための成し方としては、全体通じるものが
あるのじゃないか、と感じました。

今回も計24名、初参加の方も半数近くお越し頂き 交流会も盛況でした。
次回もどうぞ、お楽しみに。